自然暦

 「自然暦」とは、『暦の上では』ではなく体感的な暦の事です。日本は縦に長く、季節の進み具合もかなり違います。その土地土地によって体感的な暦は違うものです。それらを一同に集めたものです。
 
 例えば
『トットが来たさ粟を蒔け、カッコウの来たさ豆を蒔け。』(陸中早池峰地方・トットはツツドリらしい。豆は大豆らしい)
 このように、○○が何々だから何々せよ、とか。○○が何々だから××だ。というものが多いようです。それも○○は見た目の自然現象が多く、その下は農業のその時期のすべき事や、漁業の旬物の獲れ時などが多いようです。暦と生活が直結しているという事です。
 
 こんなのもありました。
・・・松茸の多い年は米が不作
 まったく、昨年(2010年)がその通りでしたね。
 
 ただ、意味の判らなくなってしまったものも多いようです。
 

 
題名 自然暦
 (生活の古典双書4)装丁(箱入り)
著者 川口 孫治郎
出版社 ㈱八坂書房
発行日 昭和47年3月30日 初版第1刷発行
      昭和54年6月30日 初版第2刷発行
値段 1,200円

 
 
以下雑文。
中に古今和歌集の一首が出ていましたので。
 
「春来ぬと人はいへども鶯の鳴かぬかぎりはあらじとぞ思ふ」
      — 壬生忠岑 みぶのただみね —
 
「早春賦(そうしゅんふ)」の歌詞
春は名のみの 風の寒さや
谷のうぐいす 歌は思えど
時にあらずと 声もたてず
時にあらずと 声もたてず
 
上の歌を下敷きにしたわけではないでしょうが、こういう感覚(名ばかりの立春など)は日本人好みというか、逆も真なりで名より実というか、どちらも日本人の身に沁みたものなのでしょうね。



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